『浪華姦賊罪案』　その１８

史　料	釈　文	註
	其方共儀、不埒之筋も不相聞候間、一同無構、 　　　　但多助、弥助者跡部山城守家来ニ引渡 　　　　遣ス、 一　平山助次郎儀、組風之旧弊等奉行存寄を以、 改革可致ハ素之義ニある処、組内勤向未熟又ハ 我意申募り、風義に拘候ものハ、組替申付可有之旨 之風説承り、身分之掛念ハ無之なれ共、自然 右之通成行からハ、向組江対し不外聞之 義与歎ケ敷存、且ハ向組之もの共取計向をも 疑惑いたす折柄、兼而学問并勤向心得方
	を教示受随順罷在候同組与力大塩格之助養父 大塩平八郎、右風聞之趣等彼是及噂を承り、弥 心得違存廻り、殊平八郎義相弟子渡辺良左衛門 等を以異変之節、心ニ懸与之儀度々相尋候を 難心得存、容易ニ組内之もの江応対難相成、 役取をも不顧、平八郎方江忍ひ参り、及面会、 剰違作打続、諸民難渋ニおよひ、一体御政事向 ニ付、平八郎存意ニ不応義有之、世を憂候心難 堪間、民を弔ふ大義を唱ヘ、往々王道ニ帰ス様 いたし度、就而者謀計を以奉行を討取、大坂

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