『浪華姦賊罪案』　その２２

史　料	釈　文	註
	平八郎押而止宿之義頼聞、不承知ニおてハ 可切殺、若訴出候ならハ天文を考、忽承知 いたし、家内一同可焼殺旨平八郎申聞候を 怖敷存候迚、女房つねへ申含、其余之 もの共不察様、窃ニ平八郎父子を離座 敷ニ囲ひ置、つね義も不容易義と 存再応五郎兵衛江諌言ニおよふとも、同人 草々申諭ニ任せ、終ニ夫之申ニ随ひ、内分ニいたし 置始末、不届至極ニ付、両人とも存命ならハ 五郎兵衛ハ獄門、つねハ遠島、勢州垣鼻村	＊＊＊＊
	海会寺所化剛嶽儀、泉州堺北糸屋町医師寛輔 海会寺柏家弟子ニいたし度旨を以止宿之儀頼越候 立達者、於大坂表不容易及大塩平八郎一味いたす河 州弓削村七右衛門事利三郎ニ而姿を替身隠いたす ものゝ段、最初ハ不存、同人義奥州仙台大念寺江相越 修行いたし度旨申聞剛嶽も兼而同寺之道徳を 慕ひ居候儀ニ付、幸ひ之義与存、同伴之儀申合候後、利三郎 義、右企ニ携候由咄聞、案外之義与ハ存候なれ共、違約も いたし兼、同人同道大念寺江相越候処、宿寺之儀断 受候迚猶又所々連立歩行、追而江戸表江罷出、同人

『浪華姦賊罪案』目次/その２１/その２３

古文書館玄関へ