『浪華姦賊罪案』　その５１

史　料	釈　文	註
	右之通御触渡し有之候 　 　右美吉屋五郎兵衛方与申者者新靭油掛町さらさ之 　染商売渡世致申候者ニ御座候、女房者大塩平八郎 　妻之妹*1ニ而其有縁ニ寄兼而悪党随身与差申候 　放火之節、押立歩行申候三本之籏幟、右五郎兵衛 　調達いたし、右之御咎而、其以来町内預ケニ相成居候 　処、其内にも科人隠し置候趣廿日計も以前役筋之 　人々色々姿を替入込、一日一辺隣江立寄、聞糺漸々 　三月廿六日猶事相極申候趣、廿六日夜四方八方 　取巻、相図を定、召捕与工夫致し、翌廿七日朝ニ相成	*1 妻の妹？
	弥忍居相違無之ニ付、捕方溜込申候処、暫相待 　呉与申掛ケ二階ニ而火鉢之中江蝋燭打込大筒相 　立其中江飛込自殺致し候趣御座候、内山彦次郎 　与申者飛込、引出可申与致候得共、何分出火ニ相成、 　五郎兵衛宅焼上り煙にニ而立寄かたく候処、無性ニ 　引出候処、最早死果申候、忰格之助其儘召捕*2、五 　郎兵衛共三人其日牢屋江引取ニ相成申候、是にて 　相鎮大慶致候、扨廿七日朝者出火鉄炮之続にて 　又候先達而之振合与心得、大分其近隣相騒候 　得共、五郎兵衛宅一軒ニ而外別条無之、早速相	*2 格之助も死亡

『浪華姦賊罪案』目次/その５０/その５２

古文書館玄関へ