『天酉記』7

Я［大塩の乱資料館］Я
2010.10.15

『天酉記　大塩平八郎義挙録』
　その７

史　料釈　文　註　

皆々恐て八方へ迯散たり、其火橋にもへ付、なには三大橋之第一たる天神橋暫時に焼落しは残念至極の有様なり、夫より北へ引返し、なには橋に取掛りて、此浜側近年名高き大根屋与兵衛方へ大筒打込候所、とくと火廻り不申内、難波屋を切落し掛りし故、大根屋打捨、橋の方へ向ひしハ、大根屋大仕合、夫ゆへ西天満は別条なく、皆悦居候なり、扨はしを切落しかけし所、大塩勢来りしかハ、みな／＼恐れて迯散り、さゝゆる者一人も

難波屋は、難波橋のことか

なく、あん／＼と舟場へ渡り、今橋鴻の池に備をたて、下知を伝て西東より大筒仕掛、皆々早々迯さるへしとあれど、大勢の家内うろうろとして迯迷ひたるもの十五六人焼死たりと噂あれと、しかと分り不申、土蔵十七ケ所之内六ヶ所残り、跡は不残焼うせたり、本家分家并近辺にある別家、こと／＼く焼亡候、大坂第一の町人、諸国へ聞し施家なれと、むさんなる事共なりか、同ての大火
　

史　料	釈　文	註
	皆々恐て八方へ迯散たり、其火橋にもへ付、なには三大橋之第一たる天神橋暫時に焼落しは残念至極の有様なり、夫より北へ引返し、なには橋に取掛りて、此浜側近年名高き大根屋与兵衛方へ大筒打込候所、とくと火廻り不申内、難波屋を切落し掛りし故、大根屋打捨、橋の方へ向ひしハ、大根屋大仕合、夫ゆへ西天満は別条なく、皆悦居候なり、扨はしを切落しかけし所、大塩勢来りしかハ、みな／＼恐れて迯散り、さゝゆる者一人も	難波屋は、難波橋のことか
	なく、あん／＼と舟場へ渡り、今橋鴻の池に備をたて、下知を伝て西東より大筒仕掛、皆々早々迯さるへしとあれど、大勢の家内うろうろとして迯迷ひたるもの十五六人焼死たりと噂あれと、しかと分り不申、土蔵十七ケ所之内六ヶ所残り、跡は不残焼うせたり、本家分家并近辺にある別家、こと／＼く焼亡候、大坂第一の町人、諸国へ聞し施家なれと、むさんなる事共なりか、同ての大火

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『天酉記 大塩平八郎義挙録』 その７

『天酉記　大塩平八郎義挙録』
　その７