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之所、同日暮時前より何れよりともなく、大塩残党三四人、御城下を
通行せし由、云伝へけれは、不取敢直様竹谷御門、北の口御門を
御さし固め、辰巳其外小路所々通路之処、不残御さし固め、追々
手厚く御用意ニて、両惣門辰巳渡場等の御番所へハ、御物頭并諸士
御組ニ至るまで、昼夜詰きり、勿論弓は弦かけ、鉄炮ハ丸をこみ、切
火縄、鎗長刀ハ白刃を顕し、其余地雷、火炮、大筒ニて御仕搆、
御家中御役々場所へ出張之上、暫時も間を置ず、御廻り之御
役々、鎗長刀、鉄炮にて御身搆へ、自然怪敷者あらバ御召捕、若又
手向ふ者あらバ御討取あらんず、粧ひ目覚しくも勇敷事ども
ニて、恐入たる次第なり、御城下、町通りハ勿論、横町末々に至るまで、軒に
灯挑さし出させ、浜手／＼ハ高張灯挑、万灯のごとく、諸舩持者へ
ハ、舩改め被仰付、万一怪敷者隠れ居るか、又ハ繋き置たる持舩
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竹谷御門
(たけやごもん)
城下の西出入り
口を守る要所
北の口御門
北東の入口
大物(だいもつ)
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