『天酉記』9

Я［大塩の乱資料館］Я
2010.10.17

『天酉記　大塩平八郎義挙録』
　その９

史　料釈　文　註　

店を焼立候、三井両替店は仕合ニ残り申候、難波はし筋備後町来候■所、昼八ツ半辺にて候、比時よふ／＼御城土居大炊頭殿、両町御奉行出馬にて、是も瓦町なには橋へ押来り行合しか、夫と見るより大筒打放しけれハ、皆迯散りしか、再ひ備を立なをし、鉄炮の筒先を揃ひて打掛候、大塩方よりも同しく打出、頭鉄炮玉の飛ふは雨あられのことく、斯る所に大塩方より壱人之侍踊り出、鑓を以て跡部を目かけて突てかかる、あとべも馬より飛下り、双方火花を散らして戦ひしか、勝負如何と互に惣勢手に

■は虫損　

汗を握てひかへ居る、斯る所へ御城方より鉄炮玉壱ツ飛来り、哀むへし、彼侍之胸板を打抜きしかは、何かわ持てたまるへき、其儘倒れしを首打落し、鑓の先に突立、大音上て、大塩平八郎を討取りしと呼わりける、此声を聞て、ひとしく大塩は皆八方へ迯散、壱人もなし、其あとにハ、大筒小筒旗さし物、鑓なとも打捨置しか、中に連判状一巻あり、此口書に政道悪く、諸人を扱ふ趣意の文有、奥に血判連名有、大塩ほとの者か取落しハせまひ、態とてあろ、連判状ゆへ、大公儀おれハ口書之文

史　料	釈　文	註
	店を焼立候、三井両替店は仕合ニ残り申候、難波はし筋備後町来候■所、昼八ツ半辺にて候、比時よふ／＼御城土居大炊頭殿、両町御奉行出馬にて、是も瓦町なには橋へ押来り行合しか、夫と見るより大筒打放しけれハ、皆迯散りしか、再ひ備を立なをし、鉄炮の筒先を揃ひて打掛候、大塩方よりも同しく打出、頭鉄炮玉の飛ふは雨あられのことく、斯る所に大塩方より壱人之侍踊り出、鑓を以て跡部を目かけて突てかかる、あとべも馬より飛下り、双方火花を散らして戦ひしか、勝負如何と互に惣勢手に	■は虫損
	汗を握てひかへ居る、斯る所へ御城方より鉄炮玉壱ツ飛来り、哀むへし、彼侍之胸板を打抜きしかは、何かわ持てたまるへき、其儘倒れしを首打落し、鑓の先に突立、大音上て、大塩平八郎を討取りしと呼わりける、此声を聞て、ひとしく大塩は皆八方へ迯散、壱人もなし、其あとにハ、大筒小筒旗さし物、鑓なとも打捨置しか、中に連判状一巻あり、此口書に政道悪く、諸人を扱ふ趣意の文有、奥に血判連名有、大塩ほとの者か取落しハせまひ、態とてあろ、連判状ゆへ、大公儀おれハ口書之文

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『天酉記 大塩平八郎義挙録』 その９

『天酉記　大塩平八郎義挙録』
　その９